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脂を取るとなぜ気持ちいいのか?

人間の皮膚には皮脂があります。その皮脂は、人体が作り出す天然のクリームで皮膚を保護します。しかし、角質層からはみ出るほどに皮脂分泌が活発だと、それはベタベタして気持ち悪くなります。そんな時、人間は顔や体を洗ったり、油を皮膚にこすりつけて汚れた皮脂を溶かし、布で拭き取ってさっぱりしていました。

 

皮脂は皮膚にとって大事なものですが、多すぎると気持ち悪いのです。ですから、余分な脂を取れば、さっぱりとして気持ち良いのです。古代から人間はそうして脂をすり込みつつ、余分な脂を取り除いて肌を守っていました。大事な脂と余分な脂、必要だけどありすぎると気持ち悪いから、快適さを求めて取り除く「本能」のようなものでしょうか。

 

ところが、その本能に逆らうように現代の化粧品からはどんどん脂は失われていったのです。「脂はベタベタして気持ち悪い」と化粧品を使う世の女性たちが油脂たっぷりのクリームを使わなくなり、油脂より水を多くして、さっぱりとベタつかない使用感のクリームや水分の多い乳液を好んで使うようになりました。

 

しかし、脂より水が多いということは、混ぜ合わせるためにそれだけ合成界面活性剤の量が多くなるということです。何も知らない女の人たちはさっぱりしたそれらのクリームを喜んで使ってしまっているのです。そんな消費者の傾向もあって、戦後、どんどんクリーム類から油脂は使われなくなり、いつしか水と脂の割合が逆転しました。

 

しまいには油脂は一切使われず、合成樹脂などの原料と水をベースにしたクリームや乳液が登場するようになりました。ファンデーションなどもそれらの原料で作られるようになっていったのです。皮膚を守っていた脂はサランラップに取って代わられ、肌を飾るおしろいはペンキのようになり果ててしまいました……。古代からの余分な脂を気持ち悪く思いつつも、それを取り除くことで快適さを保ち、肌の健康も保っていたのですよ。

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