基礎化粧品のクリームの歴史(1)
少々余談めいた話になりますが、クリームの歴史を知ることで、肌にとって何が大事かということを理解する手助けになるのではないかと思い、少しだけ寄り道させていただきますね(^^) あ、ご関心のない方はどうぞどうぞ、他の興味ある記事をご覧ください♪
肌に必要な皮脂を補い、守るために古代の人々は直接、肌に油を塗っていました。つけすぎて余分になった油は拭き取りながら。世界で初めてクリームができたのは紀元前150年頃のことです。古代ギリシャの人たちが発明したそうです。水と蜜ロウを混ぜたもので油とホウ砂で石けんを作って、けん化法で乳化しました。世界初のクリームの誕生です(^^)
「けん化法」とは、脂肪酸をカリウムというアルカリと反応させて石けんを作って、その石けんで水と脂を混ぜる方法です。「ホウ砂」というのは、ホウ酸と海水の中のナトリウムが反応してできる白い粉末だそうです。で、上記のクリームを作った原理ですが、ホウ砂のナトリウムが油の一部と反応して石けんになって、その石けんが残った油と水を乳化する、という仕組みだそうです。つまり、「蜜ロウと水を混ぜた中の一部の油脂がホウ砂に反応して石けんになり、乳化された」ということですかね(^^;)
おもいっきり本格的に化学的な話なので、私もなかなか理解しにくいのですが……(笑)。そういう解釈でいいのではないかと思います。ちなみに、出来上がったクリームは水より油脂が多めで、脂っぽいらしいです。これを「コールドクリーム」といいます。
それでも出来たクリームは水と油脂が半々で、油を直接肌につけるよりもさっぱりしていたのです。ですから、油脂特有のベタつき感はかなり少なくなっていました。そして、それ以降2000年にわたって、「バニシングクリーム」というものが発明されるまで愛用されたそうです。
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