全成分表示の読み方
2001年4月から化粧品の全成分表示が義務づけられました。消費者は自分で化粧品の中身を判断して買わなければならなくなりました。自分の肌を守るために、知識をつける必要が出てきたのです。知らないことを知れば、肌の安全は守られます。
10年後20年後の自分の肌を見て、後悔しないためにもそうしてほしいと思います。しかし、いくらそう思っても独学で化粧品の成分のことを勉強するのは大変です。化学や美容の知識、肌の構造やその生理など、必要な知識は化粧品の分野だけではすみませんからね(^^;)
そこで、化粧品の成分辞典が必要になります。しかし、辞典と言ってもどれでもいいわけではありません。中には消費者の側に立たず、メーカーのいいように成分の解説している辞典もあるそうですので注意が必要です。たとえば「加水分解コラーゲン」という成分を知りたいとします。成分辞典のその項目を見た時、「天然の保湿成分」としか書かれていなかったら、メーカー側の成分辞典ということになるので、そういう辞書はやめたほうがいいと思います。この「加水分解コラーゲン」には弱いながらも界面活性があり、長く使うと肌のバリアを破壊する恐れがある成分なのです。
そもそも「コラーゲン」ってタンパク質の一種で、肌の弾力を保つための「繊維状」のものですよね。それが何で天然の「保湿成分」になるんでしょうか?(^^;) 「界面活性がある」というのも何かおかしいですよね。私たちがイメージするコラーゲンとは全然違う気がします。
ところで、全成分は濃度の高い順に表示され、後ろへ行くほど配合量は少ない、という表示の仕方になっています。だから香料や防腐剤などはいつも後ろに陣取っています(笑)。しかし、濃度や使用目的は書かなくていいことになっているため、この制度でも消費者はそこまで知ることはできません。成分名の表示のみが義務なのです。書かれていないよりはましかもしれませんが、釈然としませんね……(^^;)